睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が⽌まったり浅くなったりする病気です。
代表的なタイプである「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」では、空気の通り道(上気道)が狭くなり、いびきとともに無呼吸を繰り返します。
無呼吸や低呼吸が続くと、睡眠の質が低下するだけでなく、⽇中の強い眠気・集中⼒低下・居眠り運転のリスクが⾼まります。さらに問題なのは、⾼⾎圧・糖尿病・脂質異常症・⼼不全・不整脈・⼼筋梗塞・脳卒中などの循環器疾患を悪化させる⼤きな要因になることです。特に中等症以上では、突然死のリスクが2〜3倍に⾼まることが知られています。

検査は?

まずは⾃宅で⾏う簡易検査から始め、1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI)を測定します。

重症と診断された場合

当院でそのまま CPAP療法(持続陽圧呼吸療法) を導⼊できます。

中等症の場合

精密検査(終夜睡眠ポリグラフ検査:PSG)が必要となるため、連携する病院での⼊院検査をご案内します。

治療は?

CPAP療法は最も有効な治療法で、睡眠中に専⽤の機器で気道を広げ呼吸を保ちます。軽症例では体重減少・禁酒・睡眠体位の⼯夫、マウスピース治療で改善することもあります。

当院の取り組み

当院では、⽣活習慣病や循環器疾患と深く関わるSASを突然死予防の観点からも重要な疾患と位置づけています。

  • ⾃宅での簡易検査を積極的に導⼊
  • 結果に応じて 当院でのCPAP導⼊ または 専⾨病院での精密検査 を迅速に⼿配
  • 糖尿病・⾼⾎圧・脂質異常症とあわせた総合的な管理

眠気やいびきは単なる⽣活の質の問題ではなく、命に関わる⼼⾎管イベントの引き⾦になることがあります。気になる症状がある⽅はぜひご相談ください。

睡眠時外来について